認定インストラクター インタビュー

認定インストラクター インタビュー


vol.4  「正解のない数学」を教えてみたくなった

三澤 有祐美  ミサワ アユミ
株式会社リクルート(講演講師)
中学校・高等学校教諭第一種(数学) 学校図書館司書教諭
AFP(ファイナンシャルプランナー)




インストラクター養成講座8期に参加して認定を獲得。九州地区で初のビジネス数学インストラクターとなりました。中学校の数学教員からのキャリアチェンジ。その人柄は多くの生徒から愛されたことを窺わせます。なぜビジネス数学インストラクターだったのか。その理由の一端に、数学よりも人への愛を感じ取ることができました。


なぜビジネス数学インストラクターを目指そうと思ったのでしょうか?

学校で教員をやっている頃に、深沢先生の書籍を読ませていただきました。そして、「ああ、これを生徒たちに伝えられたらいいな。」と漠然と思ったのがきっかけです。その後、教員を辞めることを決めた時に深沢先生の本をもう一度読みました。それをきっかけにビジネス数学にたどり着き、これは面白そうだなと思いました。絶対に資格を取得すると決めて、中学校を退職するときに同僚の先生方に「私は数学の教員は辞めますが、1年以内にビジネス数学インストラクターという資格を取得します!!」と宣言しました。

なぜ数学ではなくビジネス数学を選んだのでしょうか?

学校で教えていた数学には必ず正解があって、(言い方は難しいですが)ある意味で楽だったんです。私は、数学の他に道徳の授業もしていましたが、道徳の授業は苦手でした。なぜなら、道徳の授業は子供たちからいろんな答えが出てきます。それをまとめて1つの答えにする必要はないと分かってはいるんですけど、数学のように1つの結論にして授業を終えることができない。そこに難しさを感じていました。深沢先生の「人間は人間らしく数学を学び活用すればいい」という言葉がずっと心に残っていて、私の中で「数学と道徳のつながり」のことをおっしゃっているように感じたんです。正解がない数学。それを教えるのも面白いんじゃないかな。そう思ったんです。

インストラクター養成講座に参加して何を学んだと思いますか?

実際に参加してみて、やはり「正解に拘らなくてもいいんだ!」ということが確認できて、とても安心しました。それぞれがしっかり考えることが大切で、そのためのアプローチ方法を一緒に考えていくことが大事だと感じとりました。そして、やはりビジネス数学は勉強じゃなくてトレーニングだなと。まるで筋トレみたいだなと思いました(笑)

どんな時にやりがいを感じますか?

「数字を使うコミュニケーション」というテーマでセミナーに挑戦したとき、参加者の方から「明日から使います」や「明日から変われます」といった感想を頂いて、この「明日から」という言葉がとても嬉しかったです。‘きっかけ‘を作ることができたと思えました。また、他のビジネス数学インストラクターの皆様と関われることにとても喜びを感じます。今までは学校の先生方と話すことが多かったですが、今は、いろいろな仕事をされているビジネス数学インストラクターの方たちと関わりを持たせてもらっています。新鮮でとても楽しく、なんだか自分の世界が少し広がったように思います。さらに、私がビジネス数学インストラクターであることを元同僚(数学教員)が知って興味を持ってくれて、連絡をくれたりすると嬉しいですね。現役の先生が興味を持ってくれて、少しでもそういうエッセンスを授業の中で話してくれたりしたらいいなと。これもやりがいのひとつですね。


三澤先生はこれからどういう人を救うのでしょうか? 

ビジネス数学はもちろん、あとは「夢の見つけ方」と「お金の大切さ」の3本柱で、社会に出る前の学生さんに考えるきっかけを提供したり、社会に出て悩みや不安を抱えている新人さんたちを救えるような人になりたいです。なぜそう思うかというと、私と出会ってくれた中学校の生徒たちがメッチャ可愛かったからだと思うんです。大事な生徒たちに、「これさえ知っておけば」と後悔してほしくない。大切なことを知らずに大人になる子どもを少しでも「0」に近づけたい。そばにいる大人がちょっとでも働きかけてあげたら、少しは変わるんじゃないかなと思って。きっと教員時代の経験があるから、私は社会に出る前の武器を持っていない、不安を抱えている学生さんに働きかけたいのだと思います。

三澤先生にとって、「数字」とはなんですか?

「比べることで意味を持つもの」でしょうか。数字は単体ではそれが大きいのか小さいのかわかりません。例えばリクルートの講演講師として話をするとき、高校生たちに伝える内容の中に「たくさんある学校の中から志望校を1校に絞るためにどうすればいいか?」という話をすることがあります。これもまさに比較することを推奨する話です。数字とは、人間がとても大事なことをするときに使うものだと思います。


これからインストラクターになる方へのメッセージ 

目指される方には「ぜひ一緒に勉強したいです!」と伝えたいです。私は、認定インストラクターになって1年ですが、今まで出会えなかった考え方の先生と出会えたり、セミナーをさせていただいたりして、世界が広がりました。今とてもワクワクしています。何より、私自身がこのビジネス数学を通じてたくさんの人に出会いたいと思っています。これからも、いろいろな方たちと関りを持ち、たくさんお話がしたいですね。5年後は(地元である)宮崎県の高校や大学で「ビジネス数学インストラクターの三澤です。」と言ってビジネス数学の授業をしていたいです。ぜひ一緒に学びましょう!


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